うつ奮闘記

うつ病で休職してから退職した理由、気持ちの整理とお金のこと

こんにちは、サワタリタツヤです。

うつ病を発症してから4ヶ月の期間を経て、先日会社へ退職する気持ちを伝えました。

結論から言っておくと、うつ病かもと思った方は先ず退職ではなく必ず休職を選択してください。

僕がこう断言するのには主に2つの理由があります。

  1. 休職期間で自分の心と身体を休めてから退職を考える
  2. 就労不能が4日以上になると傷病手当金な制度が受けられる

しっかりと自分の身体を休めるのに欠かせないのは、休むための時間と金銭的不安がない環境です。

これらを自分の、うつ病発症→休職→退職の流れを踏まえて紹介します。

うつ病かも?と思ったら、うつ病療養中の僕が贈りたいアドバイス...

うつ病になったら先ずは休職を!

休職期間で正しい判断ができる状態まで自分を休める

うつ病になるとネガティブな感情が先行して自分を否定しがちです。

僕自身が、うつ病と診断された当初も会社の人に迷惑をかけている申し訳なさから「すぐにでも退職した方が良いんじゃないか…」と何度も思いました。

こういった不安定な状態では判断力が下がるので、休職や退職といった自分の生活に関わる大切な判断には注意が必要。

休職とは?

休職(きゅうしょく)とは雇用されたまま長期間の労働義務が免除され、かつ雇用契約はそのまま持続すること。何らかの理由により就業が不可能になったときに、就業規則などの定めにより適用される。 引用:ウィキペディア 休職

主に正社員を対象に多くの会社は「病気やケガで一時的に働けなくなった時、しばらく休みを取らせて回復を待つ制度」を設けています。

休職のメリット

  • 会社に籍を残したまま長期休暇を取得できる
  • 症状が改善すれば仕事に復帰することができる
  • 休職期間は思いっきり休むことが出来る
  • 自分と向き合う時間が確保できる
  • うつ病の症状を軽減させやすい

僕は休職期間で自宅でゆっくりと過ごす時間を確保して休むことで精神的にも身体的にも症状が軽減されていきました。

仕事を休むと会社の方に迷惑をかけてしまう…と考えがちですが1番大切なのはアナタの健康です。休職制度を利用してしっかりと心と身体を休める時間を設けることを検討しましょう。 ※休職期間中のお金(傷病手当金)に関しての詳しい説明は下記に書いています

休職期間は延長できる可能性がある

僕の場合は当初3ヶ月の休職期間でしたが、3ヶ月時点で復職できる状態では無かったため上司に連絡をして1ヶ月休職を延ばしてもらいました。

休職してしっかりと治療を行っていても期限内に回復が見込めない場合は、担当医に症状を伝えた上で改めて診断書を書いてもらい直属の上司または人事へすみやかに連絡を入れましょう。

しかし休職期間の延長は必ず認められるという訳ではなく、会社の就業規則にのっとり判断が行われる場合が多いので、アナタがもし休職の延長を考えているのであれば、務めている会社の就業規則を一度確認することをオススメします。

会社を休んで迷惑をかけているから…と、不安に急かされて退職を急ぎすぎると後から後悔しかねません。

退職という最終手段は、休職期間を利用し自分の時間をしっかりと確保してから判断し、自分の未来の為に後悔が少しでも無いような選択をできる環境を作りましょう。

あくまで休職期間の延長はアナタの症状改善と復職して欲しいという会社側の想いの元で認められます。単に期間延長を申請するだけではなく、休職によって症状が回復している様子や働きたいけど働けないという気持ちの面も伝えてみましょう。

傷病手当で金銭的な余裕を確保する

給料の約2/3が傷病手当として受給できる

仕事を休職、退職するとなった時に真っ先に不安になるのがお金のことです。

休職でしっかりと休む時間を確保できても、これまであった収入が途絶えるのは精神的にストレスを生み続けます。

うつ病で働けない方には、傷病手当金という給料の約2/3を健康保険から受給できる制度があります。

傷病手当金とは?

以下の条件をすべて満たした、被保険者のみが対象です。
  • 業務外の病気やケガで療養中である
  • 療養のための労務不能である
  • 4日以上仕事を休んでいる
  • 給与の支払いがない

更に詳しい情報は全国健康保険協会の病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)から確認できます。

仮にアナタが、うつ病と診断され仕事に行けない状態になり休んだ初日〜3日後迄に退職をしてしまうと就労不能期間が3日となり、傷病手当金を受給することができませんので注意してください。(待機期間の3日間については支給されず、4日目以降の仕事に就けなかった日に対して支給されるため)

健康保険に加入している方であれば4日以上の欠勤から受給できる制度となっているので、お金による生活のストレスを最小限にして治療を行うためにも必ず傷病手当金の申請を行いましょう。

僕も休職当初はお給料が支払われないことへの不安が凄くありましたが、傷病手当金制度を知って実際に利用することで、お金の心配をすることなく治療に専念できました。

うつ病の症状が出ているのにも関わらず給料が支払われない不安から無理をして働いている方は症状を更に悪化させかねません。傷病手当金制度を利用を視野に入れて、一度しっかり症状を改善させるための期間を設けてみることも検討してみましょう。

休職から退職する場合は前向きな気持で決めよう

自分を最優先で考えて判断しよう

僕は4ヶ月の休職期間を経て、退職する決意を固めました。

退職を決めた理由は、一度しっかりと時間をかけて、うつ病を再発させない精神的・身体的な回復をはかるためです。

会社は僕が復職できるように休職期間を設けてくれたにも関わらず「このまま退職して良いんだろうか…」という罪悪感もありました。

ですが、中途半端に復職し再び休職を繰り返すのは自分にとっても会社にとっても良いことはなく、将来の自分のためにも今はしっかりと自分と向き合うことが最優先であると考えた結果です。

退職する時は後悔が無いように

僕が会社へ退職を伝える際には、直属の上司・社長とそれぞれ実際に会って話をしました。

これは退職した後に自分の中で「あの時こうしておけば良かったな…」という後悔を1つでも無くすためです。

うつ病の症状が重く、会社へ行けない人もいるかと思いますが、出来る限り実際に会う・電話で話をしたりと、メールでの文章だけのやりとりで終わらせないほうが良いでしょう。

僕自身が上司や社長と会って休職した際のお礼を伝えた上で、自分のために退職を決意した想いを伝えた後は、応援してくれていることもあり心の中のモヤモヤが凄く晴れました。

まとめ

休職は傷病手当金を使いながら退職は判断する

僕が、うつ病を発症して休職から退職を決意した行動や思いをまとめてみました。

もしアナタが、うつ病の可能性があり心身共に限界がきている状態であれば、自分を最優先し思い切って休職という制度を検討してみてください。

うつ病は放っておくと回復までの時間が長くかかるため、症状を悪化させないためにも早めの休息と治療が大切です。

休職する方は自身の症状改善のためにも、傷病手当金制度を上手く使い金銭的なストレスを抑えながら治療に専念してください。

しっかりと心と身体が落ち着いてからでも退職・復職の判断は遅くありません。

今は自分を1番に考えてあげてくださいね、サワタリタツヤでした。

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サワタリ タツヤ
うつ病をキッカケに退職 →自分らしい豊かな生き方を模索するデザイナー。"自分のためにが誰かのために"をモットーにブログを運営しています。

POSTED COMMENT

  1. kkeenn より:

    コメント失礼します。
    上記の点は、派遣社員などにも対応は可能なのでしょうか?
    私自身もしかしたらうつ病かもしれない恐れがあり収入面で途絶えるのが心配です。

    お時間ある時で構いませんのでよろしくお願い申し上げます。

    • kkeennさん、コメントありがとうございます!
      派遣社員の方でも「退職前に継続して1年以上被保険者期間がある」という条件を満たしていれば傷病手当は申請できます。

      もし現職が1年未満の場合でも前職と同じ加盟している健保協会にて1日の空白期間がなければ職場が変わっていても問題ないようです。
      自分では分からないという場合は派遣先もしくは自身が加入している保険協会へと問い合わせをしたほうが確実かもしれません!

      うつ病かもしれないという不安があるのなら少しでも早く心療内科やカウンセリングを利用して自身の体調や状況を専門の方に診てもらったほうが良いと思います!
      あまり無理なさらないでくださいね。

  2. はにね より:

    コメント失礼致します。
    私はうつ病で、現在休職中で傷病手当てをいただいています。今月で4ヶ月目の休職期間となるのですが、会社からは6ヶ月以上の休職は退職となると言われています。ですが、正直なところあと2ヶ月で働けるようになるか自信がありません。
    ですが、金銭的なことを考えると復帰しなければ生活していけません。
    退職して、新しいところをなんとかして探した方が良いのかと思い悩んでおります。
    金銭面で、他にやりくりする方法はないものでしょうか?
    長々と失礼致しました。ご回答をいただければ幸いです。

    • はにねサン、コメントありがとうございます!
      休職中で傷病手当を受給しているとのことですが、退職後でも心療内科に通院しながら傷病手当を受給することは可能です。

      現在はご自身と医師→会社の流れで傷病手当金の申請書類を保険協会に提出されているかと思いますが、退職後は会社以外の書類(申請書類1,2,4になります)をご自身で提出するようになります。
      休職期間中に体調改善が見込めず無理して復職するのは体調を悪化させかねないので、退職後も傷病手当金の受給(最初の受給から最長1年6ヶ月)を検討してみてはいかがでしょうか?

      いま1番大切なのは、はにねサンの体調を改善させることなので、傷病手当金を上手く活用してストレスを最小限に減らせる療養に最適な環境をつくれるよう祈っております。

  3. ぽんたちゃん より:

    労災の可能性があると思います。
    精神障害の労災認定要件
    精神障害の労災認定要件は以下のように定められており、うつ病もこれに該当します。
    1.対象疾病を発病していること
    2.対象疾病の発病前おおむね6ヶ月の間に、業務による強い心理的負荷が認められること
    3.業務以外の心理的負荷及び個体的要因により対象疾病を発病したときは認められないこと
    労災が降りる可能性は40パーセント前後との事です。
    最寄りの労働基準局にいって相談してみてはいかがでしょうか。
    私は、勤続年数が10年ありましたので、1年6か月休んで、その後さらに1年6か月の
    傷病手当をもらい鬱病をじっくり治すことができました。

    • ぽんたちゃんさん、コメントと貴重な情報ありがとうございます!
      傷病手当以外にも労災認定を受けることで傷病手当と合わせて最大3年の時間を確保できるんですね!

      現在、傷病手当を受給しながら通院しているので、今のところは労災認定を受ける予定はありませんが今後の知識としてしっかり覚えておきたいと思います。

      知らなかった情報なので、とても勉強になりました。また、ぽんちゃんさんが時間を確保して治すことができて良かったです!

  4. かなこ より:

    一年間研修期間でアルバイトみたいなかんじで、一年後には正社員になれるという条件で今アルバイトとして働いています。
    転職したばかりで必死で精神的に疲れててたぶんうつ病だと思いますが、ただでさえ生活するのに精一杯なので、お金が心配で休むことができません。。。アルバイトの場合は傷病手当はもらえますか、、??

  5. ぽちゃまに より:

    コメント失礼します。
    転職し1ヶ月経ってから鬱状態になり、辞めざる得ない状況だった為先月末に退職し、現在は自宅療養中です
    自分も申請出来るのでしょうか?またどこに申請すれば良いのでしょうか?
    転職先では社会保険は1ヶ月しかかけてません。

  6. かいらしミュウちゃん より:

    こんにちは❗サワタリ様や皆様の文を読ませていただいて、もう少しやれるかな?と思うようになりました。実は一度10年前にも鬱病の診断受けて偶然にもその時の病院受診して、同じ薬を処方してもらっています。
    今は、介護のアルバイトや食品工場のアルバイトを掛け持ちして一ヶ所からの収入だけではなくリスク分散する事で、やりくりしています。正規職員としての責任を背負い込んで病むよりは?というのもあり、以前のデイサービス勤務でその会社の社長から借金までさせられた事もあっての体制作りです。
     借金の件は、色々な方々のお陰で解決出来ましたが、其所にいた際には心臓病で救急搬送されても休職や退職もできなかった状態でした。
     今は、そこを辞めて借金終わらし2年経過し隣県の医療法人に身を寄せています。
     今思うと、恐ろしい場所にいて戦った時の疲れも出た鬱病かもと思います。
     もし何か手立てあらばご指導お願い致します。

  7. ナヲ より:

    コメント失礼致します。

    現在上司のパワハラに近い態度で若干鬱に近い感じなのです。
    私は2015年に入院をして3ヶ月程休職をしていたのですが、1度休職を取ってしまったら次は何年か経つまで取得出来ない等の決まりがあるのでしょうか?

    長々と失礼致しました。もし宜しければ御教授頂ければと思います。

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