「僕はみんなに好かれたい」
少し前まで当然のように思っていました。
誰にも嫌われたくないから、自分の意見を言わない…何を頼まれても断らない…そうやって自分を押し殺し他人を優先するという方法でしか、誰にでも好かれたい自分を保てなかったのだと思います。
アナタは下記に当てはまる項目はありませんか?
- 自分より誰かを優先している
- 頑張りすぎてしまい疲れる
- 我慢することが当然だと思っている
- 自己評価が低く、自分を認めてあげられない
このように、いい人は知らず知らずのうちに誰かを優先して、最も大切な自分を粗末にしています。
では「いい人をやめるには、どうしたら良いのか?」以前の僕と同じ悩みを抱えているアナタへご紹介します。
目次
なぜ僕が「いい人」をやめようと思ったのか

いい人である「僕」は、自分を擦り減らしていた
僕は小さい頃から人への気配りができて周囲の雰囲気を敏感に読み取れる人間でした。
気配りができる自分を「親切で誰にでも優しい僕」として、時には優越感を覚えていた時期もあります。
でも“周囲への気配りもできず、自分の意見をズバズバ言う人”の方が最終的には周りから慕われ、楽しそうな所を見ると「なんで僕より…」とイライラすることが増えました。
素の自分を抑えながらの人間関係は、自分の時間と気持ちを擦り減らすだけでした。
害はないけど個性もない自分が嫌いだった
自分の意見を言えないまま育った僕は、社会人になって仕事の意見が求められる場面でも他人の顔色を伺いながら出来るだけ波風を立てないようにすることしかできなくなっていた。
害は無いけど個性もない、相手には何も残らない無難な人間。
今思えば、誰にでもニコニコして感情が見えない胡散臭いセールスマンのような人間に心を開いてくれるはずがありません。
僕が「誰からも好かれたい」と思って当然のように取っていた行動は、振り返ってみると誰からも好かれず、ただ自分を粗末にして疲労を蓄積させていただけでした。
自分以上の自分を演じ続けると、自分でも気付かない小さな疲れが徐々にたまっていき「もう全てが嫌だ」と人間疲れを起こし、最終的には「うつ病」という形で体調を崩してしまいました。
そんな自分を変えたくて僕は1冊の本を手にとった。
この本が求める自由とは?

いい人を辞めて、他人に気を使わない素の自分でいたい
本書では「いい人」を、このように定義しています。
「いい人」とは、他人に嫌われないよう、万人に好かれるよう行動する人
本の1ページ目に書かれた、この文章はまさに以前の自分でした。
では、本書で指す「いい人」を辞めると、どうなるのか?
他人に自分の感情を揺さぶられる頻度が減り、不備平穏な気持で過ごすことができます。
難しく書かれていますが、要約するとこうです。
- 他人の目を気にする疲れが減る
- 自分を良く見せようとするための見栄や嘘がいらない
- 自分の意見を主張しハッキリ断ることができる
- 本音でぶつかることで深い人間関係を築くことができる
このように「自分は自分」という自己を確立することで、良い意味での割り切り感を持ち「自分の人生はこれでいいんだ」と自信が持てるようになります。
自由には2つの種類がある
本書では「いい人」をやめ、自由になるために必要な2つの種類の自由があると定義しています。
- 物理的自由
- 精神的自由
物理的自由とは「複数の選択肢から選べること」を指し、より多くのお金を稼ぐことで買いたいものを買えるなど物に対する欲求を満たすことです。
もうひとつの精神的自由が、自由になるための大切な要素で「自分の感情が、他人からの影響や制約をうけないこと」を意味しています。
この「精神的自由」を得るために僕が必要だど感じた方法を詳しく書いていきます。
「いい人でいる」のをやめる

自分の意見を言わないアナタは仮面をかぶっている
いい人でありたい!と思うのは誰でも当然なことで他人から嫌われたい人はいません。
しかし、いい人が行き過ぎると人間関係が息苦しく窮屈になってしまいます。
いつも笑って流す人や相槌だけで自分の意見を言わない人、つねに周囲に同調する人は、周囲の人からすれば仮面をかぶっているように映るからです。
いい人とは誰とでも良好な関係を築きたいがために、誰にでもしてしまう当たり障りのない会話から感情の触れ合いがなく「いい人なんだけどね…」レベルの浅い人間関係しか築くことができません。
あなたの振る舞いは自分を追い詰めている
いい人は自己肯定感が低く、誉められても「そんなことないよ…」と自分を否定しまいがちです。
いい人が、「こうすれば嫌われないのではないか、こうすれば好かれるのではないか」と思ってする振る舞いは。実はまったく正反対で、むしろ自分を追い詰めているだけの行為なのです。
「調子に乗っている」ように見られるのではないか?という無駄な心配から、相手の気配りを台無しにして結果つまらない印象を与えていたことに気付かず、良かれと思って今まで当然のように否定していました。
これから、笑顔で「ありがとう!」と言うことで、自分も相手も気持ちよく楽しい時間を過ごせますよね。
素の自分を出してみて、本当の自分が分かる
僕もそうでしたが「いい人」は良かれと思って普段とっている行動が、実は裏目にでて自分を追い詰めているということに気付けました。
このように自分を勝手に「こういう自分でいなければ!」と決めつけてしまい、今までそのせいで損をしていたかもしれないと考えたこともありませんでした。
本当の自分を出してみて初めて、誰とも違う「あなた」という個性や魅力が分かります。
嫌われたくない一心から、周りに同調ばかりしていては勿体なくて仕方ありませんよね。
少しづつで大丈夫です、自分の素を出すことで自分も知らなかったアナタという個性や魅力を発見しましょう。
「嫌われることを恐れる」のをやめる

そもそも嫌われて困るのだろうか?を考えてみる
いい人でいたい人は他人から嫌われることを1番に恐れ、自分の言いたいことが言えません。
自分を抑えて我慢し相手に合わせようとしてしまうため、友達に手伝ってほしいのに頼めない、会社で人が残っていると先に帰れない、会議で言いたい意見が言えない…と、あげればキリがありません。
このように「いい人」でいるままでの生活はストレスが溜まるいっぽうです。
ストレスがたまり趣味などで発散できたとしても、僕たちは普段から学校や会社、友人など多くの人と関わりながら生活を送っているので、人との関わり方という根本から解決しないことには「嫌われるかもしれない」というストレスに、いずれ押しつぶされていまいます。
では「嫌われることを恐れる」ことをやめるには、どうした良いのか?
嫌われて困ることを具体的に考えてみる
「いい人」でいるアナタが嫌われることによって困ることや被害は何でしょうか?
僕は「誰にでも好かれたい」と考えていたが「逆に嫌われたらどうなるのか?」ということを、本書を読むまで一度も考えたことがありませんでした。
嫌われて起こることとは本書で「関係がぎくしゃくして気まずくなること」と書かれています。
それが怖いから「いい人」なんだよ!と思うかもしれませんが、下記の本書の例を見て今までとは異なった見方をできるかもしれません。
職場のケース
職場では結果を出すことが求められていて、あなたが採用されたのも、それを期待されてのことですから、仮に職場で周囲から嫌われていても好かれていても結果を出せば済むことです。
理由としては、職場の人間関係は結果が出て儲かっているときの方が良好で、チームや組織や会社の業績に貢献していれば頼もしい存在と認められ、会社からの評価と居場所を得ることができるということです。
今まで会社の人間関係にエネルギーを割いていた分を、仕事と成果に繋がるために使うことの方が将来的に自分のためになりますよね。
ママ友のケース
PTAや保護者会のママ友も子どものための存在ですから、自分の子どもだけに向き合っていれば、ママ友の人間関係に固執する必要はないでしょう。
ママ友とのお茶会や見栄の張り合いなどお金はもちろん多くの時間を使い、子どものための集まりにも関わらず、子どもと一緒にいる時間が減っては本末転倒ですよね。親の精神状態は子どもにも伝わるので、健全な子どもの心の発達のためにも、健全な親の心が必要です。
嫌われても実害はほとんど無い、ということを知る
仮にアナタが「いい人」を辞めて、悪く言ってくるような人であれば、その人は「本当のアナタ」ではなく「頑張っていい人をしていたアナタ」が好きだっただけの、くだらない存在です。
嫌われて周りに誰も居なくなったら寂しい…と思うかもしれませんが、「寂しさを感じないためのいい人であろうとする」という行為は、気苦労しか蓄積されずデメリットでしかありません。
幸い、今はネットや習い事に趣味など、簡単に同じ悩みや共感できる仲間を探すことができます。
自分に正直に生きて、その「本当の自分を好きになってくれる人」との良好な関係を築いていきましょう。
「他人との摩擦を恐れる」をやめる

摩擦が無ければ大切な関係を失う
「いい人」は合う手部不満があってもケンカになったらどうしよう…と恐れて自分の気持ちにフタをしてしまいます。
そのストレスが蓄積され、いっぱいになってしまい、今まで築いてきた人間関係が嫌になって修復不可能な状態になりかねません。
例えば、恋人と喧嘩した時に今までの不満が爆発し、感情的になって悪い点を指摘すると「もう少し早く言ってくれればいいのに!」とお互い後悔してしまうケースもあります。
このように相手のためにと思って気持ちにフタをすることは、大切な関係を失いかねないのです。
大人のケンカは良い関係を長く続けるための手段
じゃあ、どうすれば大切な関係を築き続けられるのか?
大切な人との関係を守りたいからこそ、修正作業としてのケンカは必要だと考えています。
ケンカは今まで良くないことだと避けていましたが、本書でかかれているように大切な人だからこそ関係構築の為の前向きなケンカが必要だと思いました。
自分の不満や要望を伝え、双方の違いにどう折り合いをつけるか、どう修正できるかを相談することです。
自分と相手が違うように、求めることや不満に感じることは違うので、相手とどうやったらいい関係を続けていけるのかを時間をかけて頭の中で考えても相手には伝わりません。
言葉に出して伝えることからスタートし、一緒に良好な関係を築きあげていける修正作業が必要です。
あなたといい関係を築きたいから…と一言伝えて、意見を伝えると相手も悪い気はしませんので、勇気をだして伝えることから始めてみてくださいね。
まとめ
良い人は気遣いができて優しく、ムードメーカーであったり慕われる存在だと思います。
ですが、無理して「良い人」を演じ続けているのであれば、どこかで必ず疲れが溜まり今まで築いてきた関係が壊れてしまいます。
そうならないよう「良い人を辞めるため」の、おさらいをもう一度
- 良い人の仮面を被った自分をやめる
- 相手のためが自分を追い詰めていないか確認する
- 嫌われることを恐れない
- 嫌われて困ることを具体的に考えてみる
- 他人との摩擦を恐れない
- 大人のケンカは良い関係を築くための修正作業
ストレスを溜めずに素の自分でいることで、あなたの本当の魅力が今以上に輝きます。
自分も相手も素の自分で関われることほど幸せなことはありません、急には変えられなくとも今日から1つずつ「良い人」の仮面を外していきましょう。
「いい人」をやめて自分らしい人生を、サワタリタツヤでした。

今回の本のご紹介
書籍“「いい人」をやめれば人生はうまくいく”をもとに僕が共感した部分をピックアップしました。
この本は「人間関係・対話・常識・お金・恋愛・再生産」と6つのライフステージに分かれています。
「いい人」を辞めるための方法と、辞めることで得られるものが完結にまとめられているので、自分の状況と重ねながら読みやすく、ふと困った時に何度も読み返せる内容です。
今回、ご紹介したのは書籍のほんの一部ですので、役立ったな・他も気になるな、と思った方は本を手に取ってじっくりと読んでみてくださいね。
嫌われて実害ありますよ。
ストーカーのような人もいるから生活に影響が出てます。
枇杷さん、コメントありがとうございます!
ストーカー被害は大丈夫でしょうか?
本記事の内容とは少し異なりますが、嫌がらせや身の危険を及ぼすような被害や加えてくる場合は躊躇せず警察への通報を行ってください。
軽いストーカー行為でも警察に通報することで巡回の頻度を増やしてくれたり、何か大きな嫌がらせを受けた場合でもスムーズに対処してくれるようです。
いい人を止めるのは簡単です。
いい母親を止めるのは難しい。
良き母親であらねばと思うと生きづらくなります。